農産物販売のこれまでとこれからのこと。
久しぶりのブログ更新です!
NO to YESの農産物販売のことを書きます。
少し長いのですが読んでいただけると嬉しいです。
おはようございます!暖かく、天気のいい日が続いていますね。
農家の方たちは、りんごの木の剪定などが始まっているようです。
この写真は「マメコバチ」の繭が入ったヨシ(葦)の茎です。ストローのようになっていて、その中に花粉団子を作って産卵するのだそうです。
先日はこのヨシを割いて、繭を取り出していました。
だけど、最近はあまり入っていない、、、と話していました。気温や気候のせいなのか?このヨシのせいなのか?不明だそうですが、以前とは違うと話していました。
マメコバチは、さくらんぼの受粉のために必要な蜂です。
先日、2023年度の農産物の販売が終了しました。
NO to YESでは
さくらんぼ→梅→トマト→プルーン→ぶどう→栗、パプリカ、りんご→軟白ネギ→ほうれん草小松菜
大体このくらいの農産物を扱っています。
農産物の販売は、最初は、保養のために始めました。寄付や助成金だけでは成り立たないと考え、販売などをする事業が必要だったので、一般社団法人にしました。最初は、この農産物販売で事業が成り立っていけるように目指していたのですが、今のところはまだその目処が立っていません。
けれども「保養のため」に始めさせてもらった農産物の販売ですが、最近は農家の方たちからも、この販売を喜ばれるようになってきました。
皆さんにたくさん購入してもらい、また、Do fun clubなどのようにたくさんの主に女性の方たちが「共同購入」を引き受けてくれ、声を掛け合ってくれて広まっていきました。
「儲け」がないとやっていても意味がないのではないか?と、よく言われることです。
私たちの販売は、あまり利益を多くとりません。
市場と同じくらいの価格にしたらきっと、買い続けてもらうことは難しくなるかもしれないからです。
そして市場と違うことは、農家さんの希望の値段で購入すること。安くなったり、高くなったりはしません。
一度値段を決めてもらったら同じ値段で購入し、販売します。
農産物の利益だけで運営や保養の資金にするのはたぶんこの先もできないな、と最近思っています。
会社などの経営と同じような「儲け」とは、借金などをして経営に充てたり、補助金などがあることとは同じではないし、非営利の一般社団法人ですので、銀行などから借入れをすることは基本できません。
そして借金がもしもあったら、きっと運営も保養の継続そのものが難しかっただろうと思います。
それと同時に、この農産物の販売があるからこそ、保養とNO to YESを持続できたことでもあります。
保養と農産物販売が私たちの「商売」ではなく「事業」なのだと思っています。
そして、たった数件の農家さんとの取引ですが
この農家の皆さんが、来年の農産物の販売を期待してくれるくらいの取引になっていること。
そして農産物の販売を始めた時には気づかなかった「農家の高齢化」「担い手がいないこと」など
今すぐになんとかしなければならない問題(特に政治が)について考え、そこに提起するための販売でもあったのだと思っています。
もちろん、私たちくらいの小さな事業でそれを覆すことができるとは思っていません。
でも、この問題を提起しながら販売をすることは、農産物を「安い」「高い」だけで販売することとは意味が違うのではないかな?と自負しています。
そしてずっと大切にしてきたことは、農家さんの希望する金額で仕入れること、問題提起だけではなく、買ってくれる人が「美味しい」と言ってくれること、これを大切にしてきたことは間違いではなかったと思うし、これからも市場がどうであろうと、農家さんと値段のことなどをよく話し合い、皆さんが美味しい!と喜んでもらえる農産物を販売していきたいです。
作ってくれている農家さんも、買ってくれる人たちの声が市場での販売以上に、よりダイレクトに届くことで励みになったり、次の年の農産物の生産に役立てようといつもしてくれています。
私たちは、農家さんから美味しい農産物を仕入れ、買ってくれる皆さんを「つなぐ」事業が少しずつできるようになってきていることを、とても嬉しく思います。そして今後とも、美味しい農産物を買って、食べて、これからも美味しい農産物を作り続けてもらえること、福島の子どもたちの未来の力になれることを応援していただけると嬉しいです。
2023年度の農産物販売を振り返って、この5年間の私たちの事業について振り返って思うことでした。