大きな決断をしました。その1
- 1 日前
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新しい年度になり、今年の保養の日程も決まりました。
もしかすると、もう今日あたりには、今年の保養のための会費や寄付のお願いを
昨年寄付してくださった方へ郵送したものが届いている方もいるかもしれません。
まずは、皆さんに、2026年の保養のお願いと題して書き、発送した手紙の内容を載せます。
「お元気ですか?
北海道は、雪が融け、今年は桜が咲くのが早いようです。
今年も、福島の子どもたちの保養を開催する予定です。
既に、参加希望者が11名になりました。
参加者の中には、小学校2年生から参加し、今年高校に入学した子もいます。
まだ、高校に入学したばかりなので、部活や、夏休みの予定などもわからいし、実際に来られるかどうかはわからないのですが、なんとか保養には来たいと参加を希望してくれています。
高校生になっても、この保養を「楽しみだ」と言ってくれていることは、嬉しいことです。
彼は、初めて参加した2年生の時は、毎晩ママに会いたくなって家に電話をかけては泣いていました。
私と一緒じゃないと寝られないと言って、同じ部屋で寝ました。
病院での健診、石橋胃腸病院での検査の採血でも大泣き、大暴れでした。
さすがにもう次の参加はないかな、と思ったのですが、また来てくれました。
正直、あんなに寂しくて泣いたり、痛い、怖い思いをしていたのに、また来たいの?と驚きました。
年々ママが恋しくて泣かなくなったし、採血でも暴れなくなり、私とも寝なくなりました笑
寂しい、痛い、怖い以上に、楽しく過ごせていたようで、それ以降もずっと参加していました。
でも、その後コロナがあり、しばらく参加もなく、会えませんでした。
もう、会えないのかなぁと思っていたのですが、中学生になった彼はまた保養に参加を希望してきました。
昨年は受験生だったのですが、娘の由羽が夏期講習のような授業を保養で開き、彼らの勉強のサポートもしてくれました。塾を休んで保養に「行く!」という彼らもすごいし、彼らの保護者さんたちもすごい笑
信頼してくれているのだな、と感じました。無事、希望の高校に入学できました。
そして、先日彼から「僕はずっとこの保養が大好きでこの保養そして安齋さんのおかげでたくさんの経験をすることができ健康で元気にたくさんの人と関わって成長することができてきました!その保養に少しでも役に立てるのなら自分はぜひボランティアとして参加したいと思っています!よろしくお願いします」とLINEがきました。とても嬉しかったです。
「保養」が、彼の楽しみや喜びになれたこと、彼の心や体の成長の力になれていたこと、関わってこれたこと、彼が自分も誰かの力になりたいと思っていること。
家族や家から離れて過ごすことは、子どもにとって大変なことでもあるだろうな、と、夜になると泣き出す子たちをみていると思います。電話の向こうでは、お母さんたちも泣いている時もあります。
私たちは、福島第一原発の事故が起き、放射能汚染被害を今もとても心配し、この保養を続けています。だから、やっぱり、保養なんてない日本だったらよかった、、、、と、そんな姿をみて思いました。
けれども今の福島には、保養は必要だ、と思いながら続けてきました。
彼からのLINEのメッセージは、心から「保養を続けてきてよかった」と思いました。
私たちが、保養で子どもたちと過ごす時に大切にしてきたことは
① 北海道で健康で笑いながら過ごし、更に健康になって福島に帰ること
② 保養が楽しみのひとつになれるような時間にすること
③ 他の人と仲良く過ごすこと
シンプルな目標ですが、これを実行し継続することは、なかなか困難なことでもありました。
たくさんの子どもたちが朝から晩まで24時間同じ場所で約2週間過ごすというのは、いろいろなトラブルもあります。体調を崩すこともあります、あっというまに感染が拡がったり、症状も注意深く見守る必要もあります。大けがや、最悪の場合、命に関わるようなことも起きる場合もあります。
でき得る限りの安全対策はしますが、期間中はなにが起きるかわかりません。
AEDをレンタルしたり、喉に食べ物などが詰まった時に吸引する道具を購入したり、蜂のポイズンリムーバーをいつも携帯していたりします。
男女が共に過ごす場所です。「子どもだから何もない」なんてことはありません。
性についての話しもします。
自分や相手の体や心を守ること。若いボランティアの方たちとも話します。
子ども、大人、たくさんの人が集まって過ごす場所では、恐らく皆さんが想像する以上のことが毎日起きます。開催期間中は、心配や不安がなくなることはありません。
最初は、一度きりの参加にして、毎年新たに参加者を募るか?と検討したのですが、
健康に不安のある子がいたり、放射能汚染の心配をしている保護者の方からの「次回も行かせたい」という声などを受け、希望があれば何度も参加できるようにしました。
なにより、参加する子どもたちが「もう行きたくない」と言うのではなく、「また行きたい!」と言って自ら参加を希望できるような保養にしたいと思いました。
現在「子どもたちだけで」参加できる保養は数少なくなっていると思います。子どもたちだけを約2週間受け入れるという保養は、たぶんここだけかもしれません。
これを実行するのは、私たちの体力、気力、忍耐力、、、いろんな「力」が必要でした。
保護者の人たちにも来てもらったら?という意見もありましたが、できるだけ長く福島を離れ、北海道で健康に過ごす、、、、を実現するには、大人(保護者)が仕事を休んでここに来るのはなかなか難しいことです。だから、子どもだけで参加ができる保養を続けてきました。
子ども同士いつも仲良し!ではありません笑トラブルもよくあります。
でも大人も子どもも、コミュニケーションをとらなければ「楽しく」はできない場所です。
家ではいいけど、ここではダメだよ、というルールもあります。
小さい子に譲ったり、優しくしたり、それをしてもらった子たちもそのことを忘れず、次につないでいったり。
「保養」が必要になってしまった日本のことを喜んではいけないとずっと思っているのですが
福島第一原発事故、放射能汚染のことを、「終わったこと」「なかったこと」「原発は安全なもの」にしないためにも、保養は続けていく必要があると思います。収束もできないこの事故のことは、憎むべきことです。
だけど、それでも、福島で暮らす人たちが、これからも健康で、楽しく、笑顔で暮らしていくための力になれる活動を「喜びながら」続けていけたらいい、、、と最近思うようになりました。
福島の子どもたちが喜んで、楽しんで、笑顔で、過ごしてくれる場所をつくれたこと、この活動をずっと支援してくれている方たちがいることを喜ぼうと思いました。
2016年に、この保養事業を、社会福祉法人札幌協働福祉会から私が引き継いで
2026年の今年で10年になりました!
続けさせてくれた寄付や会費、農産物の購入などで支援してくれた皆さんに、心から感謝します。
続けてくることができた私の家族、ボランティアの皆さんにも感謝しています。
2018年には、収益事業のために、一般社団法人NO to YES!を設立しました。
今も、農産物の販売や、最近はインドの雑貨なども販売していますが、これらの販売の収益だけで保養を開催、この場所の維持、運営は、難しいままです。
ですが、皆さんのご支援があり10年も続いたこと、小学校低学年だった子どもが高校生、大学生になり
ボランティアとして保養にまた戻ってきてくれること、福島の子どもたちが、この保養に参加し、健康で笑顔で過ごしていること、振り返ると、なにごとにも代えがたい喜びでいっぱいです。
続けることができて本当によかったです。
続けさせてくれて、本当にありがとうございました。
震災直後からはじまったこの場所での保養は15年、私が引き継いで10年になりますが
今も、この活動は必要ですし、必要とされています。
毎回の寄付のお願い、そして「会員」として支えていただいているのですが、昨年は会員の皆さまへの通信の発行ができず「できていない」ことばかりなのですが、今年度もまた、どうかご支援をお願いします。
「できていない」ことだらけですが、今回は、この保養が子どもたちの笑顔や健康の力に「なれています!」
ということが一番お伝えしたいことでした。皆さんのおかげです。
小学生だった娘や息子は、大学生です。娘の由羽は4月から大学5年生、現在は大学病院での実習中です。毎日手術や病棟、外来などを見学しているようです。2年後には研修医として働く予定です。
息子の心平は通信大学を選び2年生になりました。高校で社会科の教師になることを目指しています。大学の勉強はレポートやオンライン授業などを経て、「なんとかなる」と言っていましたが、2年後、4年生で受験する教員採用試験の方が問題だ、ということで、中学生からの勉強も同時にやり直し中です。
それぞれの希望をもって元気に過ごしています。彼らにとっても、この「保養」という活動は、2人がそれぞれ将来なにになりたいか?なにがしたいのか?と考えた時の力になったようです。
保養に参加した子どもたちが、震災、原発事故、コロナ、様々な困難を経て、これからの社会のために、どう生きるか?どんな自分になるのか?を、保養を通じ、たくさんの大人たち、仲間たちと出会い、話し、深く考えるきっかけになったと言っても過言ではないと思います。
その力になってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
そして、いつもいつもお願いばかりで恐縮ですが、どうか今後もご支援をよろしくお願いします。
一般社団法人NO to YES!
代表理事 安齋由希子 」
保養を続けていく意思や、続けさせてほしいというお願いの手紙を出しました。
でも、その後、大きな決断をしました。
その2で続きを書きます。
福島の子どもたちの保養を大きく支えてくれている東京の鈴木浩蔵さんが経営する
レンタルスペースパズル浅草橋
会議、イベントやレンタルオフィスなどの利用、カフェもあり気軽に立ち寄れる素敵な場所です!
レンタルスペース&カフェ パズル浅草橋
〒111-0053 東京都台東区浅草橋5丁目2−3 鈴和ビル2F
03-5839-2168







